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高橋玉蕉「紙帳」

四辺壁立障霜風
燈火明時気自融
一枕夢醒天未曙
只疑身在白雲中

四辺 壁立して 霜風を障(ふせ)ぎ
燈火 明るむ時 気 自から融(と)く
一枕 夢醒めて 天 未だ曙(あ)けず
只だ疑う 身の白雲の中(うち)に在るかと

まわりに紙帳を壁のように吊って、凍てつく冬の風を防ぎ
ともしびを明るくともすと、紙帳の中は自然と暖かくなっている
ひと眠りして、夢から覚め、まだ夜明けにならないのに
うすぼんやりとした紙帳、まるで白い雲の中にいるかのように思われてしまう


高橋玉蕉は江戸時代後期の人。仙台出身で江戸で学塾を開いた女性の儒者。著作に「玉蕉百絶」がある。





by espiegle8poseidon | 2017-11-26 12:24 | 漢詩

自分が聴いた落語の感想など


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