王維「淇上に趙仙舟を送る」
2017年 03月 22日
相送還成泣
祖帳已傷離
荒城復愁入
天寒遠山浄
日暮長河急
解纜君已遥
望君猶佇立
相逢いて 方(まさ)に一笑し
相送りて 還た泣(きゅう)を成す
祖帳 已に離るるを傷み
荒城 復た入(い)るを愁う
天寒くして 遠山浄く
日暮れて 長河も急なり
纜(ともづな)を解けば 君已に遥かなり
君を望みて 猶お佇立(ちょりつ)す
君と出会っては笑い
君と別れては涙を流す
別れの宴では、離れるのを悲しみ
戻らなければならない町は荒れて見える
空は澄み切り、遠くの山までがくっきりと見え
日が暮れて暗くなると、川の流れはせわしく響いている
もやいを解いて舟を出せば、君の姿は遥か彼方
君の姿を追って、川のほとりにたたずみ続ける